そ、そういうものなのかな?






てか勝ったら私からしなきゃいけないんだ。今から緊張してきた。






これからの試合より緊張させられるなんて、思ってもみなかった。






でも、こんなことを言えるってことは緊張が少しほぐれてきたということ。渉の力になれて嬉しい。






「そろそろ時間だな。行くぞ雅!」




完全に吹っ切れた稲葉は満面の笑みを見せて走り出した…!




「うん!」





考えてたって仕方ない。今はこの試合だけに集中しよう。







戻った渉はジャージを脱いで軽くストレッチを始めた。






首には私がプレゼントしたスポーツネックレスのラインストーンが光り輝いている。




渉がケガをしませんように……。もちろんチームの皆も、ケガなく試合を終えて欲しい。




それぞれポジションの位置に着いた両校。海氷側には水谷くんの姿があった。