「次はどこ行く?あと見てないのは…の前にトイレ行ってきていいか?」






「いいよ。私ここで待ってるから。荷物持ってるね」




ずっと持ってもらっていたから疲れたよね。戻ってきたら荷物分担して持とうね。




「重いから、そこのイスで待ってろ」




「うん」




実際そんなに重くないけど。日々、マネージャーの仕事で鍛えられていますから。




ただ渉なりの気遣いだと思うと、すっかり甘えてしまう。私って大事にされているんだな。






稲葉に言われた通り荷物を隣に置いてイスで待っていると、その視線の先に気になるお店が目に入った。






あそこってメンズのお店だよね。






渉はまだ帰って来てない?…ちょっと見に行こう。






「いらっしゃいませ〜」






ワイルドな感じの男性の店員さんが出迎えてくれて、早速どんなのがあるか聞いてみた。







「へぇー彼氏さんバレーボールやっているんですね」







「はい。だから練習の時や試合の時に使えるものを探していて。Tシャツやタオルなら邪魔にならないし、いいかなって」