だけど、私はそれ以上柴田を責めることができなかった。 だって、あまりに嬉しそうな顔で私を見つめてくるから――大切なものを見つめる目で、私を見下ろすから……。 そっか……福沢くんが見たのは、これだったんだね。 足が固まって動けなくなる気持ち、わかったよ。 声をかけられなくなった気持ち、わかったよ。 胸がいっぱいになって、勝手に涙が込み上げてくるね。 その顔が、未来でも続くように。 大切に、大切に、生きていこう。 苦しみも、悲しみも、全部、一緒に抱えるから。