明日が終わる、その時まで【完】





温かくて柔らかい、その感覚は、初めてなのに、なぜか初めてじゃない気がした。

この感触を、私の体は覚えている。


あれは確か、柴田のおばあちゃんが亡くなった後だ。

病院から帰ってきて、おばあちゃんの部屋で眠りから覚めた時、今と全く同じ感触が唇に残っていたのだ。



重なる顔がゆっくりと離れると、私は柴田をじろっと睨みつけた。