明日が終わる、その時まで【完】






「……わかんねえよ。なんでそこでそうなるんだよ。おかしいだろ? 自分の娘が命がけで生んだ子どもに、なんでっ……なんであんな態度がとれるんだよっ」



柴田の瞳が悲しげに揺れる。



「私は、会ったことも喋ったこともない、一緒に過ごしたこともないのにママのことが大好きになったんだよ? ママが死んだことも悲しいって思えるようになった。じゃあ……おばあちゃんは?」


おばあちゃんはママを生んだ人。

ママの〈母親〉だ。



「おばちゃんだってママの誕生をどれほど待ち望んでいたか。まだお腹の中にいるママを、愛して守っていた。お腹を痛めて生んで、一生懸命育てて。ママの成長のたびに一喜一憂して。ママが生まれてから死ぬまでの30年間、ずっと、ずーっとおばあちゃんはママを愛してきた。守ってきた。私がママに抱く思いとは比べようがないくらい、大好きで愛していた。そんな大切な娘が突然亡くなって……悲しかったはずだよね……辛くて、苦しいはずだよね。今もずっと、何年経っても、悲しみが癒えるはずがないよね」




「だからって……だからって、お前にあんなふうに言っていい理由にはならねえだろ」



私の腕を掴む力が一層強くなる。