明日が終わる、その時まで【完】




「私の誕生と引き換えにママは亡くなった。だから、おばあちゃんは私がママを殺したって思ってる」


「ちげえだろっ!!」



柴田が即座に否定する。



「でも、おばあちゃんはそう思ってる」


「っ馬鹿だろ。頭おかしいだろ。お前のせいにして現実から逃げるだけだろっ」


「……うん。でも、それでいいんだ」

「は? なにがいいんだよ。よくねえだろ? なあ、なんでお前があんなこと言われなきゃいけねえんだよ。なんでお前が傷つけられなきゃいけねえんだよっ! ……クソッ」



梅雨の明けた青空に、柴田が憤りをぶつける。

感情的になる柴田とは対照的に私の心はとても穏やかだった。

だって、柴田が私の心に寄り添って、悲しんで、悔しい思いをしてくれるから。




「ねえ柴田、聞いて」

「聞いてるっ」

「落ち着いて聞いて」

「……落ち着けるかよ。あんなもん聞かされて落ち着けるやつ、どこにいんだよっ」



それもそうか。

興奮して金切り声を上げるおばあちゃんの姿は、何度か体験している私でさえも強烈に頭に焼きつくくらいだから、初めて見た柴田が混乱しても仕方がない。

生まれた時からおばあちゃんに愛されていた柴田にはなおさら受け入れられないのかもしれない。