「……あの男に聞いたの? そうでしょ? そうなんでしょ? 言わないでって言ったのっ!!」
声を荒げて怒るその人が言った〈あの男〉が誰のことかがすぐにわかって、私は頭を横に振った。
「違うよ……パパは何も言ってない」
「じゃあなんでここにいるのよっ!!」
私が否定しても、その人は納得してくれない。
私がここにいることがよほど許せないのだろう。
「……友達のお母さんの命日だから。友達と一緒に来てたの」
「だったら、早く帰って。早く帰りなさいよっ! そして、二度とここに足を踏み入れないでちょうだいっ!!」
「うん。ごめんね……おばあちゃん」
