明日が終わる、その時まで【完】





私はね、自慢じゃないけど、この人とはずっと友達だって思ったら、何があってもずっと大切にするって決めてるの。

小春もそうだし、ポンもそうだし。

事の全容が明らかになったから、相棒はもう解消だけど、ここまで一緒の時間を過ごしたのだ。

おばあちゃんの最期を一緒に見届けた仲でもあるし、映像だけど、お母さんの最期を一緒に見た仲でもある。


私にとって柴田は、もう、小春やポンと同じくらい大切な人だ。



「その言葉忘れるなよ」


「忘れないってば」


「後で後悔するなよ」


「後悔? なんで後悔するの?」


「……さあな」


「もう意味わかんない」


後悔なんてするはずがないのに、なんでそんなこと言うのだろう。

柴田の言葉の意図がよくわからないでいると、すぐ左側から痛いほどの視線を感じた。


思わず左側を向くと、佳代子さん、二郎、三郎、福沢くんの四人が私たちを見つめていた。

なんでみんなにやにやしてるの? えっ、怖い。なに?

特に人相の悪い二郎と三郎のにやついた顔なんてホラーでしかない。

お父さんはうさぎのぬいぐるみを抱きしめて寝ちゃっているし。



「ねえ柴」





あの人たちどうにかしてと、後ろを振り返ると――柴田が目を細めて、小さく、笑っていた。



えっ、笑った……。


笑ってる……柴田が、笑っている。



嘘の、偽りの笑顔なんかじゃなくて、本当の笑顔で。




「……」




驚きのあまり言葉を失う私を見て、柴田も自分が笑っていることに気がついたようだった。

ハッと我に返ったように、急に目に力を込めて、口に一文字(いちもんじ)を引き、何事もなかったかのように装う。