明日が終わる、その時まで【完】







「その時パパに言われたの『自分の〈一般的に〉、〈普通は〉っていう常識が当てはまらないことは、日常でも実はよく起きているんだよ。確率は低いかもしれないけど、人が想像もしないようなこと、想像もできないようなことが、実際に現実でも起きている。それこそ、現実が空想を超えることだってある。だから、色んな角度から物事を見ると、違う真実が見えてくることもあるよ』って。なんか私の中で、その出来事が妙に印象に残って。それからかな……たとえ1%の勝率でも何が起こるかなんて誰にもわからない。だったら、たとえ1%でもチャレンジする価値はあるって思うようになったんだよね」




「へえー。佐野さんのお父さん、なんかいいなあ。ファンになっちゃいそう」

「あはは。パパ喜ぶよ。まあ、それだけじゃないけどね」



私は隣に座る柴田を向く。



「単純に、柴田に笑ってほしかったんだよね」


「……」



私の瞳に柴田が映る。



「それがどんな結果であっても、早く真実を突き止めれば、それだけ柴田が笑える日が近づくでしょ」