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今日はなにもかも気にせず飲みたいという佳代子さんの一存によって、祥吾くんは佳代子さんのお母さんに預けたそうだ。
お父さんの方も、今日だけはどんな仕事も出動しないと上司に言い切って、休みをもらったそう。
心置きなくお酒が飲めるという状況からか、まだ昼間だというのに、ものすごいペースでワインやビールを飲み続ける大人二人。
真っ赤な顔で「それでな~それでな~」と何度も同じ話をうさぎのぬいぐるみ相手に話しているお父さんに対して、一切顔色を変えることなく「三郎くん、そろそろ前歯入れたらどう?」と、三郎に歯を入れるよう促す佳代子さん。
あんなに飲んでいたのに、シラフにしか見えない。
佳代子さん、色々と強い。
お父さん、佳代子さん、三郎を横目に、私、柴田、福沢くん、Bはダイニングテーブルに移動して話し込んでいた。
「そういえば、一郎は元気?」
佳代子さんの酒豪っぷりにも驚いたけど、もっと驚いたのは、福沢くんがAとBと親しげに話していることだった。
どう見ても、いじめっ子といじめられっ子という構図なのに。
福沢くんは気軽に「二郎」、「三郎」と呼び捨てで二人を呼んでいるから、思わず関係性を尋ねると、『幼馴染だよ。幼稚園と小学校も同じだったんだ』と、返ってきた。
つまり、柴田、福沢くん、AとBは全員幼馴染。
柴田は途中で引っ越してしまったけど、福沢くんとAとBは卒業まで同じ小学校だったらしい。
ちなみにBは二郎ということもわかった。
さらに驚いたのは、三郎と二郎が兄弟で、さらには一郎という兄もいる3つ子だということだ。
当然、三郎と二郎の兄の一郎も柴田と福沢くんの幼馴染。
