満月の夜に。




ザッ


男は私の足音と共にこちらを向いた。


その顔は言葉が出ないくらい綺麗な顔だった。


綺麗な瞳に、筋が通った高い鼻、薄い唇。


私はただ何も言わず、隣のブランコに腰掛けた。


どちらも何も喋らない。


その公園には虫の音だけが響く。