零度の華 Ⅲ




遠藤は相も変わらずあたしのことを睨んでいるし、仙道、佐々木は困惑しているような表情の中、鷹見は気にも止めず、話を進める



「次の仕事だ。今回は零(ゼロ)の偽物の逮捕。これで退屈はしないだろ」



随分と急展開だな

未だに、あたしに協力者がいると思っているのか


それとも、単純に殺しをしている奴を野放しにしておけないという理由か



『まぁ、橋本の件よりは退屈しないが、お前も懲りないな』

「お前の口からソイツを"殺した"と聞いていない。隠しているとしか考えられない」

『いちいち言う必要なんて無いだろ。殺すも生かすもあたしの自由だ』

「自己顕示欲の強いお前が、いくら監禁されていたとしても、零(ゼロ)の偽物に対して殺意や興味が湧かないわけないだろ」

『あたしを知った様な口振りだな。仮にあたしがソイツを匿っているとして、あたしが素直に教えるとでも?それに何故、ソイツの情報を隠す必要がある?』

「……使えると思った、"駒"、なんだろ?」



本当に嫌になるくらいあたしの事を分かっているな

まぁ、散々人の命を"モノ"だの"玩具"や"駒"だと言ってきたら嫌でも覚えるか


それにしても、本当に困ったな




これだけ、追求され確信を持って話を進められると、下手な嘘は逆効果だし、亜紀の存在を明かすのも駒が減るので避けたい



『はぁ、……』



溜息をついて、あたしが導いた結果は………