零度の華 Ⅲ




『悪いが、あたしに仲間と呼べる人間はいないぞ?組織ですら自分の手で殺したんだ。監禁していた時は、たまたま偽物が現れたんだろ。あたしにとってはラッキーなことだった』

「ただの偶然だと言い張るのか?」

『だから、ただの偶然なんだよ』

「偶然にしては計画的過ぎる。まるで零(ゼロ)を真似ているとしか言いようがない。お前が裏で操っていたんじゃないのか?」



流石と言うべき観察眼だな


だからと言って、素直に自白するわけない


『その偽物はあたしの殺しの傾向を調べたんだろうな。どういう目的かはあたしも分かりはしないが、零(ゼロ)になりたかったんじゃないのか?あたしはソイツを褒めてやりたいな』


鷹見はキッとあたしを睨んで獲物を逃がさぬ狩人の目だ

納得できないというのはヒシヒシと伝わってくるし、早く白状しろと目で訴えてくる


しかしながら、あたしは自白するつもりは全くない

使える駒はまだ取っておきたい


「…仮に、偶然だとして、公園の一件はどう説明する。お前が学校で降りた後、公園にいたことは分かっているんだ」

『そりゃあ、発信機をつけてあたしを監視していたんだからな』


大事な仕事道具の1つを壊すことになってしまったことを詫びてほしいものだな



鷹見は納得してないにしろ、公園の件を持ち出し仲間がいたということの証拠の提示をしているつもりなのか?