零度の華 Ⅲ



目を覚ませば、灰色のコンクリートの天井が目に映る

見渡せば今ここがどこなのか、すぐに見当がついた


以前、鷹見に連れて来られたことがある牢屋の中だと

あの時と何も変わらない灰色一色

ただ殺風景で冷たくあたしを包み込む、そんな感じだ


起き上がろうと体を持ち上げると激痛が走った

痛みに耐えながら、ジンジンを熱を帯びる右手を見れば真っ白な包帯が巻かれてある

そして、腕にも包帯が巻かれている



どちらも遠藤に撃たれたところ

ケガの手当てをしてくれたのか、と思うと同時に何故病室ではないのかと問いたくなった

わざわざ、あたしをこの場所に連れて来ずとも警察の管理下にある病院でいいのに


寧ろ、病院の方が良かった

牢屋(ここ)よりかはすごく快適なはずだから


そう思いながら、ベットの上に座るとこちらに向かって来る足音が聞こえてくる


1人だけではなく、複数人



あたしが目を覚ましたことをカメラで確認してやってきたのだろう


あたしは、ただジッと足音を聞きながら向かって来る人達を見る