「…い、行きます」 「…スマホ持ってるか?」 「うん」 「…じゃあID交換な」 仕切り板の穴からお互いのスマホを合わせる。 胸がドキドキでいっぱい。 友だち お母さん お父さん 氷雅(ひょうが)お兄ちゃん そして… 月沢怜王(つきさわれお) 「…家族以外初めて」 「…俺、友達第一号?」 「うん」 私はそう短く答える。 「…頭になんかついてる」 「え、どこ?」 私は月沢(つきさわ)くんに頭を見せる。