総長、私のリボンほどいて。🎀


 両目から光が溢れて止まらない。

「言ってないよ…」

「…あ、は言ったよな?」

 私は右腕で両目を隠す。

 なんで、あ、だけで分かっちゃうの?

「…まぁ、俺が会いたかっただけなんだけどな」
 月沢(つきさわ)くんは優しく笑うと私の右腕を下ろし、親指で涙を拭う。

月沢(つきさわ)くん、汗…」

「…あぁ。急いで来たから」
「…乗せて来てくれた先輩は違うホテルに泊まるらしいけどな」

 急いで来てくれたんだ……。

「着替えた方が…あ、でもないよね……」

「…着替えならホテルのがある」

「そっか。あ、でもギブス……」

「…お前がいいなら脱ぐけど」

 え!?

「…嫌だよな」

 ギブス、誰にも見られたくないんじゃないかなって思ってたのに……。
 私はいいんだ。

「い、いいよ。後ろ…向いてるね」

 月沢(つきさわ)くんは夜の海が近くで見える窓側のベットまで歩くと、
 その上にある硬めの枕を2つ背中のクッションとして固定し、ベットに座る。

 そして、パサッ……。
 白のTシャツを脱ぎ捨てた。