「…おい、待てよ!」 怜王(れお)が腕を掴むと、父親はふらつく。 「…は? おい…」 「すまない」 父親は怜王(れお)の手をほどく。 「…らしくねぇ。何謝ってんだよ?」 「…俺を呼び出した本当の理由言えよ」 「……長くないんだ」 怜王(れお)は両目を見開く。 「医者にもって、あと一年だと診断を受けた」 「…迷った。お前に伝えるべきか」 「この先どう生きて行くべきか」 「そしたらお前の顔が浮かんできてな」 父親は一筋の涙を零す。