総長、私のリボンほどいて。🎀



 (のぞむ)先輩の連れの車で4時間後。怜王(れお)は東京の父親が住むマンションに辿り着いた。

 車の運転席から(のぞむ)先輩の連れは怜王(れお)を見守り、
 マンションの前にはスーツを着た冷たい目の男性が立っている。

「…親父」

怜王(れお)、久しぶりだな」

「…話ってなんだよ?」

「単刀直入に言う。お前を夏休み前に転校させる」

 怜王(れお)は驚く。
「…は?」
「…何言ってんの? 転勤が決まったんなら一人で行けばいいだろ」

「そうじゃない。とにかくこれは決定事項だ」
「あのマンションの部屋も引き払う」

 怜王(れお)の顔が強張る。

「なんだその顔は。マンション代、誰が出してやってると思ってるんだ!?」

「…うるせぇ!」
「…ふざけんなよ。こんの転勤族の放置主義野郎が!」
「…そんなんだから、おふくろに離婚されんだよ!」

「もういい。お前と話していても(らち)が明かない」
「とにかく転校の手続きを先に進める」
 怜王(れお)の父親はそう言うと背を向けて歩き出す。