「ウチのクラスになんか用事?」 前扉から出て来た男の子に尋ねられた。 さらさらの黒髪に少女と見まがう線の細い顔立ち。 ミステリアスな雰囲気だが爽やかさも持ち合わせ、落ち着いた物腰の優等生美男子。 「…!」 私は慌ててB組に駆け戻る。 「はぁっ、はぁっ…」 ――――あんなクズな生徒、気にかけるだけ時間の無駄だ。 白瀬(しらせ)先生の言葉が脳裏に過(よ)ぎった。 そうなのかもしれない。 白瀬(しらせ)先生が言うように今すぐ忘れた方がいいのかもしれない。 だけど…。