総長、私のリボンほどいて。🎀


「…ありす!?」

「なんでここに来た!?」
 月沢(つきさわ)くんに続けて氷雅(ひょうが)お兄ちゃんが怒鳴る。

天川(あまかわ)くんにバイクで乗せて来てもらったの」

天川(あまかわ)だぁ!? あいつまた勝手なことしやがって!」
 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんは声を荒げ、自分の前髪をぐしゃっと掴む。

「くそがっ! こんなことなら生かしておくんじゃなかったわ」

天川(あまかわ)くんは何も悪くない! 私が頼んだの!!」

「とにかくありす、動くな! こっちに来るんじゃねぇ!」

「やだ!」
 私は氷雅(ひょうが)お兄ちゃんに強く言い返す。

 夏の夜風が吹いた。

 私が着て来た氷雅(ひょうが)お兄ちゃんの黒い特攻服の上着の裾がふわっと上がり、
 繊月(せんげつ)の光に照らされ、金髪の髪が美しく輝く。