総長、私のリボンほどいて。🎀


 バイクは廃墟の前に運よく着地した。
 廃墟は派手なペンキで落書きされている。

 私は天川(あまかわ)くんとバイクから降りるも、それが甘かった。

「ありすちゃん!」

「え?」

 背後の有栖(ありす)の親衛隊の一人に気づかず、天川(あまかわ)くんが私を庇い、

 ――――ドカッ!
 背後から鉄パイプで頭を殴られた。
 天川(あまかわ)くんは一瞬倒れそうになるも堪え、そいつの顎を殴り返す。

 カラーン。
 鉄パイプが地面に落ち、有栖(ありす)の親衛隊員は倒れる。

 天川(あまかわ)くんも私の前で倒れた。

天川(あまかわ)くん!」

 あ…天川(あまかわ)くんの頭から血が出て……。

「俺はあの時…総長(ひょうが)に…殺されてても…おかしくなかった」
「でも総長(ひょうが)は…生かしてくれた…だから本望だ」
「ここは…俺に任せろ…! さっさと行け…!!」

 天川(あまかわ)くん……。

 私は涙ぐみながらもコクンッと頷き、廃墟の中に入って行く。