*
…もし、あの時、部屋でパンフレットを見てなかったら、氷雅お兄ちゃんと同じ書庫蘭高校だったかもしれない。
今となってはもう遅いけど。
花果緒駅に電車が止まった。
扉が開き、続々とサラリーマン達が降りていく。
「じゃあ俺、ここで降りるから」
「うん…」
氷雅お兄ちゃんは私の頭をぽんっと叩くと、鞄を右肩にかけたまま開いた扉から出て行った。
世界が変わってしまったかのようで少し寂しい。
扉が閉まり、再び電車が動き出す。
扉の窓から氷雅お兄ちゃんの背中が一瞬だけ見えた。
氷雅お兄ちゃん、体大丈夫だよね…?
髪のことは氷雅お兄ちゃん以外秘密。
高校行ったら月沢くんに会うかもしれない。
もし会ったら、昨日ベランダで私が金髪だったこと秘密にしてもらうように言わなきゃ。
…もし、あの時、部屋でパンフレットを見てなかったら、氷雅お兄ちゃんと同じ書庫蘭高校だったかもしれない。
今となってはもう遅いけど。
花果緒駅に電車が止まった。
扉が開き、続々とサラリーマン達が降りていく。
「じゃあ俺、ここで降りるから」
「うん…」
氷雅お兄ちゃんは私の頭をぽんっと叩くと、鞄を右肩にかけたまま開いた扉から出て行った。
世界が変わってしまったかのようで少し寂しい。
扉が閉まり、再び電車が動き出す。
扉の窓から氷雅お兄ちゃんの背中が一瞬だけ見えた。
氷雅お兄ちゃん、体大丈夫だよね…?
髪のことは氷雅お兄ちゃん以外秘密。
高校行ったら月沢くんに会うかもしれない。
もし会ったら、昨日ベランダで私が金髪だったこと秘密にしてもらうように言わなきゃ。



