「…何追いかけて来てんだよ」
「もう兄貴じゃねぇって言っただろ!」
「っ…」
「…無理矢理キスしたんだぞ?」
私は首を横に振る。
「違う、無理矢理じゃない」
「違わねぇ」
「キメェだろ。早く帰れよ」
「帰らない」
私は強く言い切る。
「……手紙読んだよ」
「金髪の私、嫌だったんだね」
「あぁ」
「お前うぜぇし、うっとうしいんだよ」
「小さい頃から毎日毎日、お前の面倒ばっかで、だりぃんだよ」
「だから今すぐ失せろ」
氷雅お兄ちゃんは冷たくぶっきら棒に言う。
「やだ!」
私は駆けていき後ろから抱き締める。
涙が頬を濡らしていく。
「気持ちに答えられなくてごめんなさい」
「傷つけてごめんなさい」
「ひどくて悪い偽者の妹でごめんなさい」
「あー、謝んじゃねぇよ! うぜぇな!」
氷雅お兄ちゃんが抵抗すると、
ぐらっ。
私はバランスを崩し、床に倒れた。
「あり…」
氷雅お兄ちゃんはそう名前を言いかけ振り返りそうになるも、ぐっと堪える。
私は立ち上がり、後ろから抱き締め返す。



