「…どうしたんだよ?」
「氷雅お兄ちゃんが…出て行っちゃった」
「きっと教会に行ったんだと思う」
「行かなきゃ」
「…おい!」
私は裸足のままエレベーターまで駆けていく。
月沢くんが追いかけて来て私の右腕を掴む。
「…待てって」
「…お前、裸足のまま教会まで行くつもりなのか?」
「放して!」
「早く行かないと氷雅お兄ちゃんが…」
「…星野、落ち着け。冷静になれ!」
「…そもそも教会ってどこの教会だよ!?」
「聖アイス教会」
「…は? 聖アイス教会!? 何キロあると思ってんだよ?」
「分かんない。だけど大丈夫、行ける」
「だから放して!!」
「…星野!」
月沢くんは私をぎゅっと抱き締める。
「…分かった。俺が聖アイス教会まで連れてってやる」



