「それで今日の早朝、喧嘩して部屋飛び出して」
「気づいたら小学6年の時、氷雅お兄ちゃんとゲーセンの帰りに通ったことがある裏道にいて」
「黒坂翼輝と再会したの」
月沢くんは両目を見開く。
「黒坂翼輝は私のことを覚えていて」
「その後、黒雪のナンバー3の飛高くんに捕まって、目覚めたら倉庫で横たわってた」
「氷雅お兄ちゃんがすぐに助けに来てくれたけど、飛高くんのスマホで黒坂翼輝に」
「有栖と黒雪、この場でどちらか選べ。答え次第では殺す」
「って脅されて私…」
私はぐっと涙を堪える。
「“黒雪を選びます”って言った」
「…それってあいつを選んだってことだよな?」
「……うん」
月沢くんの顔、見れない。
ねぇ、月沢くん、
今どんな顔してる?
「…そう。やっぱり」



