「月沢くん、昨日はベランダ行けなくてごめんね」
「…食べるか?」
月沢くんは袋に入った白いサワー味のアイスキャンディーを仕切り板の穴から手渡してきた。
「うん」
私は仕切り板に近づいてとっさに手を伸ばす。
袋に入った白いサワー味のアイスキャンディーを受け取った瞬間、指先が少し触れた。
私はすぐに手を引っ込める。
「…何かあった?」
「え?」
「…泣きそうな顔してる」
私は月沢くんから目線を外すと夜空を見上げる。
「…氷雅お兄ちゃん黒髪だった」
「私…氷雅お兄ちゃんの妹じゃなかった。血が繋がってなかったの」
「…そう、嬉しく…ねぇの?」
「え?」
「…あいつと付き合いたいって思ったことは?」
私と氷雅お兄ちゃんが付き合う!?
「ないよ…」
「…あいつが思ってたら?」
私はドキッとする。
「やめて、そんなのある訳ないよ」
「…だよな」
「うん…」



