「――――よし、正常に戻ったみてぇだな」
氷雅お兄ちゃんはそう言うと私を離し、しゃがんだまま背中を向ける。
「乗れ」
「え、でも……」
高校生にもなっておんぶだなんて恥ずかしい……。
「ほら早くしろ」
私は氷雅お兄ちゃんの首に両手を回す。
氷雅お兄ちゃんは私をおんぶして立ち上がる。
「相変わらず軽ぃな」
「てかお前寝れてねぇだろ」
「なんで…」
「目の下クマ出来てる」
え、クマ!?
「家に着くまで寝てろ」
氷雅お兄ちゃんはそう言って歩き出す。
こんな状態で眠れる訳ないって思ってたけど、うとうとしてきた……。
氷雅お兄ちゃんの背中、すごく安心する……。
金髪の私と黒髪の氷雅お兄ちゃん。
周りから見たらきっと兄妹に見えてないよね…。
それでもいいや。
私、氷雅お兄ちゃんの妹でいたい。
私はそう思いながら眠りについた。



