氷雅お兄ちゃんの表情が冷酷に変わる。
「今日のことは誰にも言うんじゃねぇ。分かったな?」
「はい」
「もう帰れ」
飛高くんはもう一度頭を下げるとこの場から立ち去った。
どうしよう… 氷雅お兄ちゃんとふたりきりに…。
今すぐ逃げたい…だけど体がぴくりとも動かない。
冷や汗が止まらない。
月沢くんに軽いショック状態で保健室に運ばれた時よりひどいかも……。
「ありす!」
氷雅お兄ちゃんが地面に横たわる薄いブルーのトップスにショートパンツ姿の私の隣にしゃがみ、
背中で縛られた両手のリボンをほどこうとする。
「触…らないで」
氷雅お兄ちゃんは両目を見開く。



