「とにかくTシャツ着て」
私が籠から取って手渡すと氷雅お兄ちゃんは首に巻いたタオルを私に手渡してグレーの長袖のTシャツを上から被る。
「いつも家では長袖Tシャツだね…熱くないの?」
私は氷雅お兄ちゃんの首にタオルをかけながら問う。
「お前が選んでくれた奴だからこれがいい」
予想外の答えに私は動揺する。
「…あ、髪、早く乾かさないと風邪ひいちゃうよ」
「夏だし放っときゃすぐ乾くだろ」
「だめだよ」
「あ、私がドライヤーで…」
私はそう言ってドライヤーを取ろうとすると氷雅お兄ちゃんに右手を掴まれる。
「乾かさなくていい」
「なんで?」
「妹なんだからもっと頼ってくれても」
「妹じゃない」
え……?



