総長、私のリボンほどいて。🎀


「――――落ち着いたか?」

「うん…」

「この際だからバラすけど、カラオケ店でバイトするより総長の時間のが長ぇし」

「え」
 私は驚きの声を上げる。

「集会とかバイクでカッ飛ばしたり、敵対する暴走族とやり合ったりとかな」

「だから私の部屋で間違えて寝たり、体調悪かったりしたの?」

「あぁ、あん時は、ほぼ徹夜だったな」

 そうだったんだ……バイト疲れかと思ってた……。

 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんは私を離す。

 あれ?
 いつもなら自分からは離さないのに……。

「お腹空いただろ、何が食いたい?」

「いい、今日はもう寝る」
氷雅(ひょうが)お兄ちゃん、おやすみなさい」

「ん、おやすみ」

 私は部屋に向かって歩いて行く。

 ふと氷雅(ひょうが)お兄ちゃんを見ると、自分の手の平をただじっと切なげに見つめていた。