総長、私のリボンほどいて。🎀


氷雅(ひょうが)お兄ちゃん、やめて!」
 私が止めると氷雅(ひょうが)お兄ちゃんは、バッ! と右手を離す。

「…文句があるならいつでも隣に来い。相手してやるよ」

「は? 隣?」
 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんが聞き返す。

「…あぁ。写メ見せてもらって部屋が隣だって気づいた時、俺も信じられなかったわ」
「…だけど本当に隣だったんだな」

「高校でありすがてめぇに(たぶら)かされたと思っていたが」
「まさか部屋まで隣…クソがぁっ!」
「ありすをここまで送り届けてくれたことだけは感謝してやる」
「とっとと失せろ。2度とありすには近づくな!!」
 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんは声を荒げながら叫ぶ。

「…誰が近づくかよ、こんな女。こっちから願い下げだわ」
「…じゃあな、ありす」
 月沢(つきさわ)くんはそう言うと隣の部屋まで歩いて行く。

 月沢(つきさわ)くん……嘘だって分かってても胸が痛いよ。