総長、私のリボンほどいて。🎀


 月沢(つきさわ)くんはそう言うと私をぎゅっと抱き締める。

 右肩から鞄が地面にずり落ちた。

 大粒の涙が溢れて溢れて止まらない。

「…星野(ほしの)、俺、離れる気ねぇから」

「私も…離れたくない」
「だけど氷雅(ひょうが)お兄ちゃんが…」

「…別れたことにすればいい」

「え?」

「…この後、バイクでお前を部屋まで送り届けて別れたこと、俺の部屋が隣なことをあいつにあえて伝える」
「…でもベランダのことは秘密のままな」

「上手く行くかな…」

「…上手く行かせるしかない」

「なら」
 私は決意の目で月沢(つきさわ)くんを見つめる。