「…分かったから落ち着け」
私がコクンッと頷くと月沢くんが口から右手を放す。
「…天川っていう人とは話しただけ?」
「…何かされなかった?」
「何も…」
「…心配だから制服のポケットとか鞄とか見てもいいか?」
「うん」
短く答えると月沢くんは私をぎゅっと抱き締め、
ウィッグ、
制服の襟、左胸のポケットに袖、
スカートのポケットを調べていく。
やばい。
心臓の音、月沢くんに聞こえちゃう…。
「…やべぇな」
「え!? 何か見つかって…」
「…胸に耳当ててみろ」
私は抱き締められたまま、耳を胸に当ててみる。
え、月沢くんの胸、ドキドキして…。
心臓の音が速い…。
まさか、月沢くんも私と一緒だなんて――――。



