そして10分後。氷雅お兄ちゃんがテーブルにカレーライスを2皿置いた。
さっと炒めて煮たカレーには豚こま切れ肉に玉ねぎとえのきだけが入っていて、スプーンが突っ込まれている。
「え、しゃびしゃび…」
「短時間で作ったから失敗したわ」
氷雅お兄ちゃんは私の隣に座ってテーブルに右肘を立てる。
私はふふっと笑う。
「氷雅お兄ちゃんがカレー初めて作ってくれた時も同じだったね」
「うるせぇ、忘れろ」
「つーか、笑えんじゃねぇか」
あ……。
もしかしてこのカレー、私を元気づける為にわざと失敗して……。
「何抱えてるのか知んねぇけど」
「空腹じゃ眠れねぇだろ」
「飯はちゃんと食え」
「それで食ってる時くらいは今みたいに笑ってろ」
何それ……。
そんなこと言われたら涙止まらなくなっちゃうよ。



