私は顔を上げる。
グレーの長袖のTシャツに長い黒色のアンクルパンツの氷雅お兄ちゃんが立っていた。
「…!?」
なんで、氷雅お兄ちゃんがここにいるの!?
「…え、バイトは?」
「誰かさんのせいで今日は早く上がった」
「そうなんだ…」
玄関の扉開く音、全く聞こえなかった……。
…って、あれ?
私は首を傾げる。
「誰かさんのせい?」
「お前以外に誰がいんだよ」
サァーッと私の顔が青ざめていく。
私の…せい?
だとしたら物凄くマズい。
私は立ち上がる。
「…じゃあ氷雅お兄ちゃん、私、部屋に戻って勉強してくるね」
「しなくていい。ここにいろ」
私の体が、まるで氷のように固まる。
え……。
「作ってくる」
氷雅お兄ちゃんはそう言ってキッチンに向かう。
作るって何を?



