月沢 くんは私を離すと頭をぽんと優しく叩く。
「…疲れただろ」
「…座りながら話そう」
私達は扉の横の壁に背中をつけて座る。
走って来て、
しかも月沢 くんに抱き締められたから余計に体が熱いな…。
でもここ、ちょうど日陰になってて涼しい。
「…あの、わざとって?」
「…俺、不登校で有名だろ?」
「…だから俺のことよく思ってない連中がたくさんいて」
「…表立って仲良くすると星野が何らかの嫌がらせを受けることになる」
「…それが嫌で冷たくした」
「…でも話しかけた時点でアウトだったわ」
月沢くんは自分の前髪に手の平を当てた。
「…これからはふたりきりの時だけ優しくするから」
「…あの、月沢くん」
「私達の関係ってなんですか?」
やばい。
私は両手で自分の口を覆う。
自分から聞いておいて恥ずかしくなってきた。
やっぱり、“お友達”かな?



