それがバンドの演奏という事はわかった
音楽知識の全くない私でもわかる
圧倒的な力強いサウンド
湧き上がる観客の声
(LIVE演奏か?)
心まで沁みるような
一言、一音に魂を込めて出しているような
そのくらい私に飛んでくる
まるで私自身に
語りかけてくるような気さえした。
私は初めて聞く曲を
夢中になって聞いていた。。
・
・
『ええ曲やろ?』
「えっ?!」
急に声をかけられてびっくりした
『シーっ!静かにせぇバレる』
人差し指を口に当て
その男子はこちらを向いて
静かに笑っていた
・
・
「以上で入学式を終わります。」
その男子はその声に気づくと
「おっ、やっと終わったわぁ」
と、言い私からイヤフォンをとった

