主人公side

バッッッリーン、ガシャーン!!!


「まじでありえないんだけど。もう、こんな家出てってやる」

 このときのあたしは、本当に怒っていた。



「待ちなさい。俺の話を聞きなさい。」

 父親は怒鳴りながらこっちにくる。



「はぁぁ💢」


「お前は自由で自分勝手すぎるんだよ。今まで何も言わずにいたがいい加減にしろ」



「オーケストラだってあんたが強制的にいれたんでしょ。
 あたしはただ、趣味で引いたり、曲を作ったりするのが好きだっただけなのに。
 こんなんなら、ヴァイオリンなんか、音楽なんか二度とやりたくない‼」

 もうこの人ことを父と呼ばなくなってからどのくらい経つんだろう。
 こんな自分勝手な人は父親と思うわけがないでしょう。
 
 

 



 少し前までは何も言わなかったのに。どうしてこんなことになってしまったのか。
 
 
 まあ、こうなったのにはわけがあるのですよ。