「シュウ!何センチだった?」

「…そっちは」

まただ…。

もっと、ちゃんと言えよ、俺。

「174㌢!やっぱ2センチしか伸びなかった」


1…74?

勝った!!!!


「俺、178㌢!やったぁっ。勝った」

俺は喜びをかみ締めるようにガッツした。

「そっか…ついに負けちゃったなぁ」

「でも、1番女子で高いんじゃね?」

「そうだけどー・・・。シュウは?1番高いんじゃないの?」

「おうよ!俺、前までは1番背が低かったのによ!」

「だよね」


俺は、心に決めていた。

梓紗に勝ったときに告白する、と。


それが今日だ!

ききき緊張する。

「なあ、梓紗」

「何?」

梓紗のこげ茶の長い髪の毛が揺れる。

「放課後、空いてる?」

「ん?空いてるけど?何々!?お祝いパーティー?」

鈍感な梓紗は、全然気づいてなかった。

「ま、そんなとこ」