俺、柴田愁一はこの日を待っていた。

中学3年になったら、梓紗を抜かなきゃいけない。

それが今までの俺の目標だった。

ついに、この日がやってきたんだ―…!


『身・体・測・定』。

俺の運命の日だ。


この日の為に毎日牛乳4ℓ飲んで、腹壊して。

…とりあえず、凄く頑張ったんだ。



「はい、柴田くん」

「ハイッ!!!」

みんなに笑われた…。



「17…」

頼む!

173は超えてくれ!

梓紗の去年が172なんだ!

多分、成長が止まってるとはいえ1㌢は確実に伸びてる!



「178㌢。あら、学校一じゃない?身長」

保健の森口がにこやかに笑った。


「えっ、えーーーーッ!?176!?」





俺の人生は…報われたッ!