今日は授業がない。終業式と軽いホームルームだけ。それらが終わると、幸葵くんはそそくさとどこかへ行ってしまった。今朝も何やらラブレターらしきものをごみ箱にポイしていたから、きっと呼び出しでもあったのだろう。
僕に目撃された一件以来、彼はラブレターを引き裂くことはなくなった。おそらく、もう見られるのは嫌なのだろう。中身を確認しているか否かはわからないが、ラブレターがあんな悲惨なことにならずに済んでいることに僕はどこかほっとしている。本人に見られたら相当な衝撃だろうからね。
さて向日葵のことは幸葵くんに真っ先に話したかったのだけれど、切り出すタイミングを逸してしまった。仕方ない帰ろうか、と教室の戸を引く。
「わあっ」
「わあっ!?」
突如として目の前に見覚えのあるあほづ……こほん、顔が現れた。夏帆さんだ。後ろからさりげなく春子さんも現れる。
「どうしたの? 二人共」
「出待ち、及び救援要請」
「はい?」
僕が出待ちされるほどの人材だったとは驚きだが、一方の救援要請とは何だ。穏やかじゃないな。夏帆さんは得意満面に告げる。
「緑化委員絶賛人手不足なう!」
「……お前はなんで使う言葉がいちいちJK意識高めなんだよ」
「いて」
夏帆さんが何か言うと、春子さんが突っ込むところまでで一幕になる。見ていて実に愉快だが、残念なことに伝えたい内容が全く入ってこない。
「人手不足って……委員会は各クラスから必要人数揃えているんじゃ?」
「我ら緑化委員が委員会に来ると思うかね? 相楽くん」
「……あ、確かに」
「夏帆は胸張って言うことじゃないし、相楽は納得するとこじゃないよ」
僕まで突っ込まれた。光栄だ。
それはさておき。どうやら緑化委員絡みで何かあるのに、肝心の委員が集わないと。緑化委員はもはや何をしているか謎という認識レベルなのが問題だろう。
そんな今日の活動内容というのが……。
「これ」
「うわあ」
春子さんたちに連れて来られたのは、金次郎像並に学校にあるかもしれない小便小僧像のところ。
僕に目撃された一件以来、彼はラブレターを引き裂くことはなくなった。おそらく、もう見られるのは嫌なのだろう。中身を確認しているか否かはわからないが、ラブレターがあんな悲惨なことにならずに済んでいることに僕はどこかほっとしている。本人に見られたら相当な衝撃だろうからね。
さて向日葵のことは幸葵くんに真っ先に話したかったのだけれど、切り出すタイミングを逸してしまった。仕方ない帰ろうか、と教室の戸を引く。
「わあっ」
「わあっ!?」
突如として目の前に見覚えのあるあほづ……こほん、顔が現れた。夏帆さんだ。後ろからさりげなく春子さんも現れる。
「どうしたの? 二人共」
「出待ち、及び救援要請」
「はい?」
僕が出待ちされるほどの人材だったとは驚きだが、一方の救援要請とは何だ。穏やかじゃないな。夏帆さんは得意満面に告げる。
「緑化委員絶賛人手不足なう!」
「……お前はなんで使う言葉がいちいちJK意識高めなんだよ」
「いて」
夏帆さんが何か言うと、春子さんが突っ込むところまでで一幕になる。見ていて実に愉快だが、残念なことに伝えたい内容が全く入ってこない。
「人手不足って……委員会は各クラスから必要人数揃えているんじゃ?」
「我ら緑化委員が委員会に来ると思うかね? 相楽くん」
「……あ、確かに」
「夏帆は胸張って言うことじゃないし、相楽は納得するとこじゃないよ」
僕まで突っ込まれた。光栄だ。
それはさておき。どうやら緑化委員絡みで何かあるのに、肝心の委員が集わないと。緑化委員はもはや何をしているか謎という認識レベルなのが問題だろう。
そんな今日の活動内容というのが……。
「これ」
「うわあ」
春子さんたちに連れて来られたのは、金次郎像並に学校にあるかもしれない小便小僧像のところ。



