野菜と、魚と、それから肉をとにかく大量に。
量が多いから業務用スーパーに行ってきてね。

と、お母さんに伝言を頼まれた。

「お母さん、ちょっと張り切りすぎだよね」

業務用スーパーはカートが大きいため、通路も広くとられている。

棚に並んでいる商品のすべてが、普通のスーパーで売っているものの何倍も大きい。

「きっと嬉しいんだよ。お母さんのお母さんに久しぶりに会えるから」

紫央がカートを引きながら言う。巨大カートには大量の食料が積み上げられている。

「うん。そうかもね」

わたしは苦笑しながら最後にもう一つ肉を追加して、レジに向かった。

それは突然決まった。

イギリスにいるお母さんのお母さん、つまりわたしのおばあちゃんが、日本にやってくるのだ。