「…っ」














右手が、ジンジンと痛い。




衝撃で横を向いた唯くんの頬がジワ…と赤くなっていく。








「私は……っ」







意図せず頬に涙が伝う。







「唯くんが…、唯くんだから好きなの!!」







唯くんの動揺した目が再び私の目を捉えるけど、

私はダダ漏れの感情に歯止めが効かない。



「唯くんだからくっつきたいし、キスもハグも唯くんだから…っ、他の人なんて考えられないよ!!バカ!!」





紫藤ユリアの驚いた顔が目に入って、私の中に押し込めてた嫉妬がズルッと顔を出した。

私は本能の赴くまま、思い切り紫藤ユリアを引っ張って唯くんから引き剥がし、叫んだ。





「唯くんに、触らないで!!」