そこで恐ろしく美しい美痴女がようやく口を開いた。



「…なに、このちっこいの」



なんとも冷ややかな目つきは、それすら雑誌の1ページに見える。



「あ、羽根村優花でーす」



美痴女のオーラに気圧されてへこへこと挨拶してしまう小心者こと羽根村。



「…羽根村、優花…!?…え!?あんたが!?」



美痴女が唯くんからようやく離れて大げさに目と声を大きくする。



「噓でしょ…これが唯先輩の…?」



『これ』の全身を上から下までなめまわして見て、ドン引きしているご様子。



すみません、私にも心というものがあってですね、ちゃんと傷つくように出来ているんですよ。

まぁ分かります。お気持ちお察しします。


あなたが驚きと絶望のあまりお父さんの不倫を知った時みたいな顔になってるのも納得です、ええ。