…着信だ。
画面には『白井さん』と表示されていて、ザラザラな地面の上で尚、振動している。
「「…」」
私と唯くんは抱き合ったまま硬直してしばらくその画面を眺めていると、着信が止んだ。
そしてホワン、と表示される『不在着信64件』という文字。
…
「ろっ、64件!?」
思わず叫んで唯くんを見た。
「…ま、お気になさらず」
鼻声の唯くんが涙を拭いてしれっと言った。
「…や、気にするよ、さすがに気にするよ…!」
「いいから。…黙って」
唯くんが真顔で言って、スマホを拾おうともせず私の頬に手を添えると、
顔を少し傾けて、は、と口を開く。
「…!」
心臓をバクバクさせながら、私も目を伏せ…
画面には『白井さん』と表示されていて、ザラザラな地面の上で尚、振動している。
「「…」」
私と唯くんは抱き合ったまま硬直してしばらくその画面を眺めていると、着信が止んだ。
そしてホワン、と表示される『不在着信64件』という文字。
…
「ろっ、64件!?」
思わず叫んで唯くんを見た。
「…ま、お気になさらず」
鼻声の唯くんが涙を拭いてしれっと言った。
「…や、気にするよ、さすがに気にするよ…!」
「いいから。…黙って」
唯くんが真顔で言って、スマホを拾おうともせず私の頬に手を添えると、
顔を少し傾けて、は、と口を開く。
「…!」
心臓をバクバクさせながら、私も目を伏せ…