唯くん、大丈夫?

その場で放心して動けないまま、どのぐらい経っただろうか





さっきの唯くんの言葉や、優しい手つきを思い出しては苦しくなって

泣いても泣いても、涙が枯れない



最後に見た唯くんの涙の理由はわからないけど

きっと唯くんの好きな人が唯くんをそうさせたんだろうと思うと

また私の胸をぎりぎりと締め付けて、ベッドの布団が濡れるのも厭わずに子供みたいに泣いた










ほどなくして、外から走ってくる足音が家の前で止まってチャイムが鳴って、ハッと顔を上げた。








「優花?」











…みね君。










立ち上がって開けに行こうとしたところでガチャッと音がして、私は鍵を閉めてなかったことを思い出した。



「…入るよ?」



まだ乱れる呼吸を整えながら、みね君が伺うように中に入ってくる。



そして私の姿を見つけると顔をこわばらせた。




「優花…?」



「…みね君…」




みね君の心配そうな顔を見たら、こんな顔をさせてしまったことへの罪悪感が募るのと同時に、やっぱりひどく安心した。






「みね君、ごめ……っ」






言葉の途中でみね君の腕の中におさまった私は、そのあったかい胸に口を塞がれた。



まだ少し息の乱れるみね君の心臓の音はすっごく大きくて速い。



私のために、必死に急いで来てくれたんだろうな…