「…」
小さく赤く染まった唯くんのうなじを映すわたしの目から、
不意にふた粒目の涙が落ちた。
ばかだなぁ。私。
唯くんみたいなかっこいい人に、彼女がいないわけないじゃん。
何を期待してたんだろう。
冷静に考えればわかることだ。
唯くんは単純に、就活について聞きたかっただけで
お酒が好きだから飲みたかっただけで
それにきっと、美琴の気持ちを汲んで飲みに誘ってくれただけで
あの日から時間が止まってたのは
私だけだったんだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…