唯くん、大丈夫?

「いいんですよ。高校の時、私がどんだけバカップルに気を使ったことか。こんな時くらい気を利かせてもらわないと。」


美琴が流し目で私を一瞥して、私は「う」としか言えない。


「それに純さん。退院して私も仕事始めたら、また2人きりでゆっくりできる時間、なくなっちゃうんですよ…?」


「それは…まぁ…うーん」


「純さんは私との時間、惜しくないんですか?」


「…っ」


純君が、上目遣いする美琴のあまりのかわいさに天を仰いで白目をむいた。




「…へいへい。わかりましたよ。お邪魔虫は消えますよ〜」


私は荷物を持って渋々立ち上がった。



「フフ。ごめんね優花。また来て、どうだったか教えてね。」


美琴は遠い目をする純くんにくっつきながら意味深な笑みを浮かべた。


「え?」


どうだったかって、何の?


美琴に聞き返そうとしたときにはもう2人の世界に入りつつあったので、私はそのままそそくさと病室を後にした。