「あ。今の子可愛いなぁ。優花の方が五億倍可愛いけど。」


「はいはい。ありがとね。」




私はぼんやりと居心地の良さを感じながら、ボールの行く末を見守る。






みね君は優しい。






唯くんと別れて抜け殻になっていた私を、このサークルに引っ張り出して明るくさせてくれた。

元カレを引きずって断り続ける私を、本気で責めるでもなく、また「好きだ」と言って、ただこうして隣にいてくれる。




私はずっとみね君の優しさに甘えてる、ずるい女だ。




こんなに優しくてかっこいいみね君がどうして私なんかを好きでいてくれてるのか、全然わからない。

みね君には私なんかに時間を使ってないで、もっと素敵な女の子と付き合って幸せになってほしいのに。