唯くん、大丈夫?

どうしても唯くんのことを思い出すと胸が痛んでしまう私に、美琴がその強い目力で私の目を捉える。




「…ねぇ。唯にまだ気持ちあるよね。優花。」


「え…えぇ?そんなわけないじゃん。あはは、もう別れてから4年も経つんだよー?」


私はヘラヘラ笑って美琴から視線をそらす。



「スーツだったよ。」


「へ?」


「スーツ着てた。一年留年したから今就活なんだって。」





留年しちゃったのか…意外…。

明応大の授業、やっぱりむずかしいのかなぁ。

ていうか、




「スーツ…?」


「スーツ」


「スーツ…」


「うん」







唯くんの、スーツ…





いや、絶対かっこいいな…?










つい口を半開きにして妄想する私の顔を、美琴と純君がじー…と見ていてハッとする。



「見たい?」


美琴が悪い笑顔で聞く。


「全然」


「見たいんだ」


「全然!」


「よだれ出てるよ」


「おっと失礼」



慌ててよだれを拭く私に美琴がため息をついてお説教を始める。